【レビュー】黒部ダム

登山が趣味の富山県民。

立山には毎年足を運んでいるのに、黒部ダムに行くことは、地元に戻って7年、1度もありません。

理由は1つ。

アクセスが悪いから、それだけです。

立山駅から、ケーブルカー➡️バス➡️トロリーバス➡️ロープウェイ➡️ケーブルカーと乗り継ぎが4回。

大変な道のりです。

でも、娘を連れて、黒部ダムに行ってみたい気持ちは高まり。

そうだ、長野県側から行こう。

それならバス1本で行けるはず。

そう思い立って、何十年振りに黒部ダムへと向かいました。

長野県側から向かうには、扇沢駅に行きます。

富山の中心から、高速道路を利用して、車で約2時30分程度の道のりです。

※立山駅までは、同じく富山の中心からの出発すると車で1時間程度。

運転時間は、もちろん立山駅までの方が短時間です。

ただし、公共の交通機関、立山駅から乗るケーブルやバスの乗車時間が、

立山駅~美女平(ケーブルカー)=7分。

美女平~室堂(バス)=50分。

室堂~大観峰(トロリーバス)=10分。

大観峰~黒部平(ロープウェイ)=7分。

黒部平~黒部ダム(ケーブルカー)=5分。

合計約80分。

乗継時間も含めると、楽に90分以上かかります。

扇沢駅からなら、電気バス1本16分で済みます。

料金にしても、往復で大人1人2,610円。

扇沢駅での駐車料(黒部ダムだけなら12時間の1,000円で十分)や高速代、ガソリン代を含めても、5,000円程度で収まります。

立山駅からの運賃の1/3程度です。

扇沢駅に到着した時間は、9時過ぎ。

目の前を観光バスが走っていました。

関東寄りのお客さんなどは扇沢駅から来るものと思っていたので、混雑具合が心配でしたが、駐車場は改札に1番近い第1駐車場で、半分ほど埋まっているくらい。

いつも立山駅の混雑にはうんざりするので、それに比べて明らかに空いているのも、嬉しい要素です。

小さな子供連れなので尚更。

チケットも列に並ぶことなく購入できました。

改札前では多少列ができていましたが、押し合い圧し合いなく余裕がありました。

立山駅からだと、美女平でケーブルカーを降りた瞬間に、我先にバスへと走る人たちがいたりするので、忙しなく、子供が突き飛ばされないか心配に思いますが、そんな心配もなく落ち着いて移動ができました。

嬉しい要素は、まだありました。

扇沢駅から乗り込む電気バスですが、良く見かける観光バスと比べて席と座の間隔が広く、子供を膝の上に乗せても余裕があります。

座席数も少なめなので、観光地の乗り合わせバスですが、密度は低めです。

まだ人が密集する場所は、気を遣ってしまうので、気分的に安心感がありました。

バスが黒部ダム駅に到着。

少し道なりに進むと分岐があり、左に行くと60段の階段を下ってダムのえん堤へ。

右に進むと220段の階段を登って展望デッキへ。

子供の体力が心配でしたが、せっかくなので、展望デッキに向かいました。

途中の湧き水で、ひと休みして先へ進みます。

220段の階段を登りきると、視界が開けます。

そして迫力の黒部ダムが現れました。

下調べをした時は、すでに今年のダムの放流は終了しているとのことでしたが、放流していました。か

※記事は、11月3日のことです。

※ダムの放流時期は、やはり公式HPでは10月15日までとなっていますので、放流を見られたい方は確認されてから予定をたてた方が良さそうです。

展望スペースは、広々としています。

階段を上がって疲れたはずなのに、2歳の娘も嬉しそうに走り回り始めました。

そして眺めも抜群。

なんとなく、以前、両親と行ったニュージーランドの景色と雰囲気が似ています。

こんなに素敵な景色だったのか。

と、30年振りくらいに見る景色に圧倒されました。

展望スペースから、階段を下っていくと、放流の飛沫があがるところに虹が見えました。

紅葉のカラマツの黄色の上に、鮮やかな虹が映えます。

そしてさらに下ります。

かなり長い階段です。

娘が乗り越えられるような柵ではないと思いますが、階段での転倒には注意が必要です。

子供が怪我しないように手をしっかりつないでいたので、カメラで撮るタイミングを逃してしまいました。

下った先に、レストハウスがあります。

日差しはありましたが、風が強く、少し肌寒く感じるのに、娘はアイスを食べたいとせがんできました。

風を避けて、2階へ上がってみました。

2階には、大きな窓から黒部ダムを眺めて食事ができるレストランがあります。

思いの外、空いていました。

時間が決まっているツアー客が多かったせいかもしれませんが、できるだけ密は避けたかったので、ありがたいことでした。

お腹を満たして、えん堤へ。

食べて眠くなったのか、疲れが回復していないのか、抱っこをママにせがみ始めた娘。

青く映る湖の先には、冠雪した赤牛岳と水晶岳が見えます。

この先へ進むとロープウェイの乗り場に繋がりますが、今日はここまで。

そして帰路へ。

10時頃に電気バスに乗り、13時には戻ってきました。

その後、白馬の町を少し散策しても、十分に日帰りでも窮屈なスケジュールにならず、充実した1日を過ごすことができました。

富山にある黒部ダムを、わざわざ長野から、とも思いますが、時間を有効活用できるので、扇沢から黒部ダム観光は、とてもおすすめです。